妄想#1: VOCALOIDの偏見
おやすみなさい。逸住です。
5ヶ月放置してましたがそろそろ時代を変えたいです。
突然ですが、私はVOCALOIDが大好きです。
巡音ルカとIAが好きです。
大体6年前にボカロにハマりました。
悪ノ娘の小説を買いました。
CDもたくさん買いました。
大体3年前にボカロに見切りをつけました。
私にとっての3年前は2011年~2013年。
ボカロ業界に様々な伝説的な曲が生まれた時期です。
そして、これまでの「ボーカロイドのスタイル」的なものが大きく変わった時期だったと思います。(それが何かは漠然としていてよくわからない。)
「千本桜」(2011/9/17)
「カゲロウデイズ」(2011/9/30)
「人生リセットボタン」(2011/11/7)
後の『黒うさ・じん・kemu宗教戦争』が始まる一因となった作品群です。
これまでのボーカロイド曲は、PVよりも一枚絵が多く、Appendなども出たばかりだったため、今ほど良調教な曲も少なく、ストーリーを展開しているものといったら「暴走P」、「悪ノP」くらいしかいませんでした。
人口もそれほど多くなく、歌ってみたも歓迎されていた時代です。
派閥間の戦争どころか、派閥すらほとんど浮き彫りにはなっていませんでした。
千本桜の投稿が、後のボーカロイド界隈を大きく変えました。
なんやかんやあって大人気曲となり、なんやかんやあってAKBで舞台化が決定したのです。
当時のボカロファンのほとんどは、AKBなどのアイドルを毛嫌いするオタクばかりで、この件は、一般人とオタクに亀裂を入れた大きなきっかけとなったと感じています。(それより前はオタクの中にもAKBファンが多くいた。)
今思えば、ボカロは(実際には全く違えど)AKBと同じ道を辿ったのでは無いかと感じます。
最初はオタク向けとして始まり、多くのオタクに好かれていた。
しかし、世間一般に認められていくに連れ、少しずつ初期のオタクが離れ、新規のオタクかぶれが参入し、メディアにも取り上げられることで一般人が参入。
そして、ボーカロイド界隈に「派閥」が生まれてしまったのではないでしょうか。
有名なセリフがあります。
「千本桜はAKBの曲」
この発言は後のボカロ界隈に大きな爪痕を残しました。
そう、カゲロウプロジェクトの登場です。
カゲロウデイズの投稿で、その歌詞の内容に多くのボカロオタクが発狂し(いい意味で)、考察を始めました。
その後のシリーズ展開で、カゲロウデイズは「カゲロウプロジェクト」となり、一連のストーリーが確立され、小説化、漫画化の後に、アニメ化しました。
そして何より、カゲロウデイズには「小中学生のファン」が非常に多かった。
有名なセリフがあります。
「パーカーはカゲプロのパクり」
信じられませんでした。投稿者のじん氏すらツッコミを入れたレベルです。
パーカーきてるだけでパクリとか馬鹿じゃねえの
— じん (@jin_jin_suruyo) 2013, 7月 25
そして、kemu氏の「人生リセットボタン」が投稿されます。
ストーリーモノとして、同時期に投稿された作品として、「カゲプロ厨」から戦争をふっかけられた作品群となる最初の作品でした。
私はこの3曲が好きでした。
カゲプロもkemu voxxもCDを借り、毎日のように聞いていましたし、千本桜はストーリーでは無いにせよ(小説化はされたが)、好きな曲でした。
しかし、『黒うさ・じん・kemu宗教戦争』が始まってしまったのです。
主犯は恐らく、ネットマナーを知らない「小中学生ファン」と、それに便乗した人たち。
詳しくは覚えていません。ただ、3者の動画には常に「この曲は○○のパクリ!」「○○の方がいい!」などのコメントで溢れかえっていました。
※私が先ほど、kemu氏の曲を被害者のように扱ったのは、「カゲプロのパクリ」「黒うさPの方がいい」に比べて「kemuの方がいい」「kemuのパクリ」などのコメントが異常に少なかったように感じたからです。本来はkemu教徒もハードだったのかもしれません。その事実は闇に葬られたままです。
私は、次第にボーカロイドに対して偏見を持ち始めました。
そして、大体3年前、私はボーカロイドに見切りをつけました。
ちょうど今年のことです。
過去の『黒うさ・じん・kemu宗教戦争』が、カゲプロのアニメ化、kemu氏の引退、そして、経過した時間により忘れ去られた頃に、私はボーカロイドに復帰しました。
それは、ナナホシ管弦楽団氏の「初体験」を聞いたのが、すべての始まりでした。
当時、鋼兵氏の運営批判動画でボーカロイドが衰退した理由などという動画が投稿され、ボーカロイドに対する見方が大きく変わった時期だったそうです。
私はその動画を見ていません。影響されやすい私がその動画を見たら、今の意見を捨て、全くの同意見になるかもしれないからです。
「初体験」に私は強く感銘を受けました。
正直、歌詞は後から知りました。
ただただ、センスがいい。PVがシンプル(無地無色)。聞き心地が良い。
「今のボカロ界隈にこんな曲があるのか!」と、強く感じました。
数週間、この曲だけを聞きながら考えました。
この考えは改めたほうがいいかもしれない。
正確には、「確かに民度はクソみたいに低いが、民度が低かろうが好きであることに問題は何もない。投稿者も関係ない。」という考えに改めたのです。
私は完全にボカロ界隈に復帰しました。
ボカロに対する偏見が無くなったからです。
未だにボカロに対して偏見を持っている人の中で、過去にボカロ好きだった人の多くは、私と同じように『黒うさ・じん・kemu宗教戦争』が原因で偏見を持ったのだと思います。
無理にとは言いません。今一度、かつて愛したボーカロイドに目を向けてみませんか?
そうすれば、時代は変わります。未だに派閥が残るボカロの時代が変わるのです。
俺の妄想で時代を変えろ。今回は『VOCALOID』の時代を変えました。
それでは失踪します。さようなら。
※今回は、石風呂氏の「さよならガール、また会おう」を聞きながらこの記事を書きました。